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【弁護士が解説】遺言書が無効になるケースとは

遺言書を作成しても、法律が定める要件を満たしていなければ無効として扱われる場合があります。
本記事では、遺言書が無効になってしまう主なケースや作成時の注意点について、弁護士の視点で解説します。

遺言書が無効になる主な理由

遺言書が無効になる主な理由は次の通りです。

  • 形式的な不備がある
  • 内容が不明確で財産を特定できない
  • 被相続人の遺言能力が認められない

それぞれについて具体的にみていきましょう。

形式的な不備がある

自筆証書遺言において最も多い無効の原因は、民法が定める作成ルールを守っていないケースです。
現行の法律では、遺言書は財産目録を除き、本文の全文や日付および氏名を本人が自筆で記載し、明確に押印するよう定められています。
本文の一部をパソコンで作成したり、他人に代筆を頼んだりしたものは、原則として遺言書として認められません。
日付についても、年月日の特定ができない記載は無効と判断される恐れがあります。
なお、今後法改正によりデジタル遺言が認められることがあるため、必ずしも自筆や押印が必要でなくなる可能性があります。

内容が不明確で財産を特定できない

遺言書としての形が整っていても、記載された文章から相続人が受け取るべき財産が特定できない場合は、法的な効力が生じないことがあります。
不動産について、単に自宅の土地と記載するだけでは地番や家屋番号が不明なため、法務局での登記手続きを拒まれる可能性があります。
預貯金についても、金融機関名や口座番号が正確に明記されていないと、払い戻し手続きに支障をきたします。
対象の財産を特定できるよう、登記事項証明書や通帳などの情報に基づいて、詳細に記載するよう心がけましょう。

被相続人の遺言能力が認められない

遺言を作成した時点で本人に内容を理解し、法的な結果を判断する能力が欠けていたとされる場合も、遺言は無効として扱われます。
認知症の進行などにより、判断能力が低下した状態で作成された遺言書は、後の相続人間で有効性が争われる論点となることが多々あります。
単に認知症の診断名があるだけで一律に無効になるわけではなく、当時の医師の診断書や介護記録などを総合的に考慮して判断されます。
将来的な紛争リスクを回避するためには、判断能力が十分なうちに証拠力が高い公正証書遺言を選択するなどの対策が考えられます。

まとめ

遺言書を有効なものとして残すためには、形式の遵守だけでなく内容の明確性や遺言能力の証明にも細心の注意を払う必要があります。
自己判断での作成は家族間の紛争を招く可能性があるため、お困りの方は弁護士に相談することを検討してください。

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